おはようございます。
当ブログの読者の方から以下のご質問をいただきました。
はじめましてちゅり男先生。
いつもブログ更新楽しみにしております。
突然の質問すみません。
本日は株式等によるセミリタイアのアドバイスを頂きたく問い合わせさせていただきました。
当方、28歳歯科医師勤務医 年収900万円程度(来年は1000万円程度の予定です。)
妻 25歳
去年結婚し、また夏に第一子出産予定のため妻は3年程度専業主婦の予定です。
今現在の投資状況は投資信託は年末辺りから始めたためまだまだなのですが。。
国内株式 100万程度(優待目的です。)
投資信託
毎月
○自分NISA
eMAXIS slim 先進国株式
7万円
eMAXIS slim新興国株式インデックス・ファンド
1万円
○特定口座
eMAXIS Slim 先進国株式
5万円
○妻NISA
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
7万円
今現在80万円程度
毎月20万円〜25万円程度積立
来年から自分、妻名義ともに積立nisaに変更します。
iDeCoは楽天VTIで積立中
またジュニアnisaも開設予定です。
別でキャッシュ200万円くらいです。
本題なのですが、15年後以降でセミリタイアを考えております。
計画では毎月投資信託で20〜25万円程度積立し、リタイア時に6000万円程度(年リターン5%で考えております。)運用し、キャッシュを別で1500万円〜2000万円程度用意しておこうと思ってます。
セミリタイア後は毎年4〜6%程度投資信託を切り崩し、暴落年等はキャッシュで補完しようかと考えております。
またセミリタイアですので週2日程度は非常勤にてバイトし足りない生活費を補おうかと考えております。
60歳からはiDeCo、65歳からは年金も併用して生活する予定です。
今のところ子供は1人の予定ですので生活費、教育費等も貯金出来るとはおもうのですが。。
そこで相談なのですが、充分可能な範囲の計画でしょうか、厳しいようでしたらどのような修正が必要でしょうか。
またリタイア後は債券も交えたほうがよろしいでしょうか。
私自身投資初心者でまだまだ未熟であり、なにもわからない状態でありまして。。
また生活費の大部分を投資信託に預けるわけですからそれも大丈夫なのか不安です。
ETF等がいいのか、ただETFは手数料、2重課税、確定申告等の壁もあり果たしてどうなのか。。等、非常に悩んでいる次第でございます。
先生、診療、教育等色々お忙しいとは存じますが何卒御教示の程よろしくお願いできればと思います。
これからも応援しております。
ご質問ありがとうございます。
投資を始めたばかりということでいろいろ不安な点も多いと思います。
いただいた内容について私なりに検討してみます。
15年後のセミリタイアを目指した資産運用の方法について
計算通りにいかないのが株式投資の世界です
結論から申し上げますと、投資の世界で15年間順風満帆に行くことはまずありえませんので、今の時点で15年後にセミリタイアが可能かどうかを議論することは不可能です。
机上の計算と実際の投資は全く異なる世界だということを十分に理解する必要があります。
この点を理解しないまま投資の道を突き進みますと、「こんなはずではなかった」と後悔する可能性が高いです。
ただし、自分なりに最善と考えられる手法を常に考え続け、改良を重ねながら株式市場に居残り続けることでセミリタイアを達成できる可能性が高まるとは思います。
最も重要なのは20万〜25万円の積立を継続できるか否か
15年後の相場を正確に読むことはできませんので、セミリタイアが15年後に可能かどうかは分かりません。
現時点では国内株式が100万円と投資信託が80万円、キャッシュが200万円というスタート直後の状態ですから今後次第としか申し上げようがありません。
私個人の意見としては、個人の力が及ぶ範囲内で最も重要なことは、「月20万円〜25万円の積立をずっと継続し続けられるか否か」だと思います。
また、週2回は非常勤でバイトとありますが、15年〜20年後の医療業界が激変している可能性についても検討すべきです。
私自身は歯科医師の世界について詳しくないので恐縮ではありますが、今現在の常識を15年後も常識であると当てはめてシミュレーションをすると落とし穴がある可能性があると思います。
テクノロジーの進化によって、身の回りの変化の流れが年々加速していますので注意が必要ですね。
リタイア後はキャッシュ・債券比率を上げるのが原則です
最後にETFについてですが、ご質問の内容から投資を始めたばかりと考えられますので、下手にETFに手を出さずに投資信託でよいと思います。
ただし、リタイア後に株式投資信託が6000万、キャッシュが1500万〜2000万というのは株式比率が高いですね。
一般的には、キャッシュ・債券ボジションは「年齢(%)」で保有すべきだと言われています。
そう考えますと、半分はキャッシュや債券でホールドしてもよいのではないでしょうか。
特に、リタイア後でインカムが限られる場合には、手持ち資産を守ることにより重点を置くべきです。
インカムが細くなった後に手持ち資産に大ダメージを負ってしまうと、そこからの復帰が困難だからです。
万が一の時に給与所得から補填が効くか否かというのは精神面を考えますと非常に大きいですね。
まとめ
資産運用に取り組み始めたばかりの段階で、15年後にセミリタイアが可能かどうかを正確に判断することは困難です。
リタイア後のポートフォリオに関しては、株式比率を下げてよりディフェンシブに運用するのが鉄則でしょう。
【おすすめ投資本】
ジェレミー・シーゲル氏の『株式投資』(通称:緑本)は個人投資家必読の1冊です。
- 作者: ジェレミー・シーゲル,藤野隆太,林康史,石川由美子,鍋井里依,宮川修子
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2009/07/23
- メディア: 単行本
- クリック: 14回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
チャールズ・エリスの『敗者のゲーム』はインデックス投資家の心の支えになる1冊です。
こんな記事も書いています。
インカム狙いのETFならば、VYM、HDV、SPYDの3つがおすすめです。
インデックス投資のリターンは限られますので、よほど相場に恵まれなければインデックス投資単独でアーリーリタイアというのは厳しい気がします。
ジュニアNISAを使用する時のポイントについてまとめた記事です。