おはようございます。
ポイント投資の選択肢が少しずつ広がってきていますが、ついに業界最大手のSBI証券も参入してきました。
現金ではなくポイントを利用して投資可能というのがウリで、投資初心者を取り込むのが目的だと思いますが、SBI独自のポイントではなく別会社のTポイントとの連携なのは微妙なところです。
スマートフォンだけで完結するシステムとありますので、投資未経験の若年者をターゲットにしているのでしょう。
私自身はTポイントのユーザーではありませんので、現時点で利用予定はありませんが、日常生活でTポイントを貯めている人にとっては魅力的かもしれません。
SBIネオモバイル証券でTポイントによるポイント投資が可能に
SBIネオモバイル証券の概要
SBI証券がCCCマーケティングと共同で、スマホ証券「SBIネオモバイル証券」を設立しました。
主な特徴としては、
1) スマホだけで全てが完結する投資システムの提供
2) Tポイントを利用して金融商品の買付が可能(Tポイント投資)
3) 取引内容に応じてTポイントが付与
4) 取り扱い商品は「国内株式」と「ウェルスナビ」
といった点が挙げられます。
丸井グループのtsumiki証券や、KDDI系列のKDDI-AMとほぼ同様の流れと言えますが、SBI証券オリジナルとしてウェルスナビ(ロボアドバイザー)を採用しているのが特徴です。
ウェルスナビ以外で外国株式の取り扱いがないのは不満が残りますが、主な対象が投資初心者ということで、まずは国内株式から慣れてもらうという意図でしょうか。
ウェルスナビは手数料1.0%がネック
なお、私個人としては、ウェルスナビに関してはやはり手数料の1.0%というのがネックだと思います。
バランスファンドを含めて投資信託の低コスト化が進んだ現在では、普通に投資信託を定期積立するほうが有利でしょう。
楽天VTやeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)といった、文字通りこれ一本で世界中に分散投資が可能な商品も発売されていますので、株式の部分はこれで代替するのも手ですね。
もちろん、ウェルスナビが投資対象としているVTI、VEA、VWO、AGG、GLD、IYRといった銘柄は優良銘柄ばかりですので、将来的にリバランスを含めた手数料が0.5%を割ることがあれば魅力が増すと思います。
ウェルスナビは基本的にインデックス型の商品を自動的にリバランスしながら積み立てるというコンセプトの商品ですが、1.0%ですと一部のアクティブファンドとかわらないコスト水準になってしまいますので、どうしても割高に見えてしまいますね。
普及率・知名度の高いポイントとしてTポイントと連携
さて、ポイント投資を成功させるためには、元々のポイントが日常生活に広く普及しており、一般の方に知れ渡っている必要があります。
楽天スーパーポイントと並んで知名度の高いポイントとしてTポイントに目をつけたものと考えます。
これからは、
1) SBI証券→Tポイント
2) 楽天証券→楽天スーパーポイント
という流れが加速するのでしょうか。
ただし、SBI証券にはSBIポイントというオリジナルのポイントシステムもあるため、楽天スーパーポイントに一本化されている楽天系と比較すると分かりづらいですね。
ポイント投資ならば楽天証券が有利か
SBI証券のポイント投資参入は喜ばしいニュースではありますが、ポイント投資ならば楽天証券に一日の長があるでしょう。
楽天市場という日本最大級のECモールを保有しており、オリジナルのポイントシステムを確立しているのが大きいです。
また、楽天モバイルや楽天でんわ、楽天ブックスなど、他のサービスでも共通のポイントが利用可能で、この連携の良さが魅力です。
Tポイント自体は楽天スーパーポイントに負けないレベルで汎用性が高く、ほぼ現金と等価価値があると思いますが、普通の人はTポイントとSBI証券は頭の中で結びつきにくいかもしれませんね。
最近ではポイントに関する話題が増えてきましたが、ポイントというのは投資の本筋ではありませんので、あくまで「おまけ」程度にとらえておく方がよいでしょう。
まとめ
SBI証券がCCCマーケティングと共同で、スマホ証券「SBIネオモバイル証券」を設立することが発表されました。
Tポイントを利用したポイント投資を提供するようですが、これをきっかけに投資を始めようという人がどの程度いるのか注目ですね。
こんな記事も書いています。
楽天も「ポイント運用 by 楽天PointClub」を先日発表しており、ほぼ同じようなコンセプトだと思います。
丸井系列のtsumiki証券もポイント投資を始めましたが、対象商品が4商品だけですので、今後の商品ラインナップの拡充が鍵になります。
個人的には、やはり正式な証券口座を開いて、その中でポイント投資を行うのがベストと考えます。