おはようございます。
個別株投資の面白さや奥深さは言うまでもありませんが、投資初心者の方が参加するならば、長期のインデックス投資というプラスサムゲームをおすすめします。
注意が必要なのは、「長期」という前提があって初めてプラスサムゲームが成立するという点です。
となると、個人投資家が最も気をつけなければならないのは株式市場から退場してしまうことです。
株式市場が調整局面に入りますと一気に投資したい欲にかられますが、フルインベストメントなどの賭けに出ないことが最も重要だと思います。
「賭け」の要素を排除し不必要なリスクを背負わないようにしよう
長期投資家にとって最も重要なのは「賭け」の要素を減らすこと
「長期」の「分散投資」という大前提が崩れればプラスサムゲームが成立しない以上、個人投資家としては株式市場に身を置き続けることが最も重要です。
そのためには、賭けの要素を少しでも減らす必要があります。
インデックス投資の場合、VTやVTIなどの長期投資に適した商品を選べば、商品選択自体で大怪我をする可能性は低いです。
株式の集合体であるETFや投資信託を購入することで、商品選択における「賭け」の要素を減らすことができます。
株式投資である以上リスクをゼロにすることは不可能ですが、とらなくてもよいリスクはできるだけ排除する努力は必要です。
適切な参入タイミングを100%見極めるのは不可能と心得る
インデックス投資で重要なのは、どのタイミングでどれくらいの割合で手持ち資金を投入していくかです。
株式投資において、適切な参入タイミングを見極めるのは投資初心者の方にとって容易ではありません。
むしろ「自分にはできない」と思っておく方がちょうどよいでしょう。
間違ったタイミングで手持ち資金を一気にフルインベストメントをしてしまうと、その後の身動きがとれなくなってしまいます。
このように、必要以上のリスクを自分から背負い込む行為を絶対にしないことが重要です。
調整局面で株式を一気に買いすぎるのは危険な「賭け」
調整局面が訪れると、一刻も早く株を仕入れたいという気持ちが先行します。
特に、それまでに右肩上がりの順張り相場が長続きしている時ほど、「せっかく訪れたチャンスを絶対に逃したくない」という気持ちが生まれます。
この状態は実は非常に危険で、冷静な判断力を失っている可能性が高いです。
一番底の後に二番底〜三番底が待ち受けている可能性も高く、こういう時ほど手持ち資金を一気に投入せずに分散して投入する慎重さを持ち合わせたいものです。
「自分の株が欲しい気持ちが先行しすぎている時ほど慎重に」
これが非常に重要ですね。
長期投資では自分の決めたルールに従って機械的に継続できる人が強い
投資において最も重要なことの一つに、
「自分の決めたルールに従って機械的に投資を継続する」
ことが挙げられます。
これは、一度決めたルールを絶対に変更してはならないという意味ではありません。
明確な根拠を持って、時代の変化に応じてルール変更を行うことは問題ありませんが、投資方針をあまり頻繁に変更しすぎる人は大きな落とし穴が待っている可能性があります。
これは簡単そうに見えて実は非常に難しいことです。
投資好きな方ほど、いろいろな銘柄の株価や決算などをチェックしてしまいますから、自分の保有株よりも他の株が魅力的に見えてきてしまうんですよね。
「隣の芝生は青く見える」
とはまさにこのことです。注意したいですね。
自分が株を欲しい気持ちが強い時は真の買い場ではない
キャッシュポジションの保ち方に関しては、
「人の行く裏に道あり花の山」
という投資格言が大変参考になります。
自分が株を欲しい気持ちが強い時は、他の人も同じようにその株を欲しがっている可能性が高いです。
そういった時は、えてして「最高の買い場」ではありません。
VIX(恐怖指数)なども一つの参考になりますね。
時には群衆と同じ行動をとらないことも重要
思い切って群衆と反対の行動をとる勇気も必要です。
株式市場が好調で皆が株式を欲しがっている時ほどキャッシュポジションを高く保ちます。
逆に、株式市場が調整局面に入ったら徐々にキャッシュポジションを減らして株式を買い付けます。
株式投資で最も避けなければならないのは「後乗り」です。
「儲けの種に乗り遅れたくない!」という気持ちがはやって後になって参入すればするほど、自分の投資したキャッシュで得をするのは他人であることを心得ましょう。
逆に、「今参入して本当に大丈夫か?」と不安で不安で仕方がないタイミングは後から振り返ると絶好の買い場であった可能性が高いですね。
まとめ
長期投資家にとっては、投資から「賭け」の要素をできるだけ排除することが重要です。
いくらチャンスと思っても、手持ち資金を一気にフルインベストメントするといった賭けに出ず、冷静な判断力を保ちましょう。
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ジェレミー・シーゲル氏の『株式投資の未来』と『株式投資』、通称赤本・緑本です。
これから株式投資を始める方は絶対に読んでおくべき名著で、私も合計10回以上繰り返し読んでいます。
調整局面に入った時にメンタルを強く保つためには、株式投資に対する正しい知識を得ることが欠かせません。
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「資産損失ショック」は健康リスクに直結するようです。この記事を読んで、ポートフォリオのリスク管理を徹底しなくてはと再認識しました。
株式中心のポートフォリオを組むこと自体は悪くありませんが、適切なキャッシュポジションを保つ意識が重要です。
節約に関しては、リスクを背負うことなく手元に残るお金が増えますので、過度にならない程度に実践すべきでしょう。