おはようございます。
今週号の『週刊ダイヤモンド』に興味深い記事がありました。
「資産損失ショックは健康リスク」という内容の記事です。
資産家が保有している資産の大半を一気に失うと、死亡率が大幅に上昇するというのが要点です。
ビットコインFXなどにうかつに手を出すと早死することは間違いなさそうです(笑)。
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「資産損失ショック」は健康リスクに直結する!
貧困状態が健康リスクに直結しうることが認識されてきた
近年、社会経済的な貧困状態が健康を損なうリスクに直結しうることが注目されています。
これには、健康的といえない食生活や健康リテラシーの低さ、医療費を支払えないために病院受診が遅れるといった理由などが背景にあります。
ところが、資産家でも一気に資産を大きく失った時に健康リスクが大幅に上昇することが報告されました。
「資産損失ショック」を経験した資産家の死亡率は1.5倍に向上する
以下、米国医師会雑誌(JAMA)で報告された調査結果になります。
ここでは、2年間に資産から負債を引いた純資産のうち75%以上を失うことを「資産損失ショック」と定義します。
資産損失ショックを経験した場合、経験していない人と比較して全死亡率が1.5倍に上昇することが示されました。
対象者と研究方法は?
対象者は1931年〜1941年生まれの男女8714人、登録時の年齢は51歳〜61歳です。
参加者は2年毎に実施される対面調査に応じてきました。
追跡期間は1992年〜2014年末までと20年以上に渡る長期追跡調査です。
米国経済が右肩上がりの成長を示した1990年代から、2000年代のITバブル〜リーマンショックなどの大暴落と調査機関が重なったこともあり、参加者の25%以上が「資産損失ショック」を経験していたようです。
米国では株式投資が盛んなことを裏付けるデータですね。
銀行預金、タンス預金がメインの日本人では、リーマンショック級の大暴落でも純資産の75%以上を失った人はそこまで多くはないでしょう。
「資産損失ショック」経験者の死亡率は元々「純資産」を持たない人と同程度
老後に備えた資産や自宅を失うことは、多大な精神的ストレスを与えるだけでなく、身体的な問題も引き起こします。
実際に、資産損失ショックを経験した人は、短期的にうつ病や心機能障害、薬物乱用などのリスクに曝されることが指摘されています。
また、資産を失った結果、医療費を節約せざるを得なくなり、健康を損なう可能性が示唆されました。
「資産損失ショック」経験者の死亡率は、元々「純資産」を持たない、あるいは負債のみを抱えた無資産層と同じ程度に上昇したとのことです。
これは恐ろしい事実ですね。
投資におけるリスク管理は死亡率に直結しうるので予想以上に重要です
この報告を聞いて、投資におけるリスク管理は今まで以上に徹底する必要があることを認識しました。
投資で健康を失って早死したら元も子もありませんからね。
老後に向けて投資をすること自体は賞賛されるべきものだと思います。
しかし、過度なリスクを取りすぎることは健康リスクに直結しうる点は重々注意したいと思います。
こう考えると、十分なキャッシュを温存しながらコツコツインデックス投資くらいにとどめておくのがベストなのかもしれません。
何事も「ほどほどに・楽しめる程度に」が適切ということでしょう。
特に、相場が良い時はリスクを低く見積もってしまいがちですので、慎重に慎重を期す程度がちょうどよいのかもしれませんね。
まとめ
「資産損失ショック」は健康リスクに直結することが報告されました。
我々個人投資家としても、自分のポートフォリオがリスクを取りすぎていないか再考した方がよさそうです。
こんな記事も書いています。
リスク資産を株式100%で組むのは問題ないと思いますが、キャッシュポジションの割合を決めておく必要があるでしょう。
健康のことを考えますと、iDeCoやつみたてNISAを活用するのが良さそうです。特に、iDeCoは節税効果を含めると負ける確率を大幅に減らすことができます。
リスク管理を含めてロボアドバイザーにおまかせした方が、健康にはよいのかもしれません。