おはようございます。
当ブログの読者の方から、下記のご質問を頂戴致しました。
今回は長文ですので、一部割愛の上ご紹介させていただきます。
■家族構成
私 / 30代後半:会社経営
妻 / 30代後半:通常会社員
子 / 2歳
法人化して個人の役員報酬の使い道がなく、何か良い投資はないかと探していたところ、インデックス投資を知りました。
ちょうど、今年の2018年から積立NISAも始まったため、 非課税で運用できるのであれば、これを主に活用すればいいと思って計画を練っています。
ただ、本業が割と忙しいという事もあって、 基本はなるべく放置でリバランスなどなく運用できるというところに、重きを置いて考えています。
毎月だいたい10万~12万(年間120万~150万)ほど積立ていければと考えています。
種は銀行口座に眠っている数百万ですが、一括投資はリスクもあるので、ドルコスト法で行こうと考えています。
この時、非課税のみの運用いこうと思うと、下記が選択肢になるかと思います。
・私の「つみたてNISA」(年間40万)SBI証券
・妻の「つみたてNISA」(年間40万)楽天証券
・妻の「iDeCo」(年間27.6万) SBI or 楽天証券
・子の「ジュニアNISA」(年間80万)現在検討中(セゾンにする可能性大)
※私のiDeCoは自分の法人が法人成して、あまり法務的な仕組みが きちんと整っていない事もあり使わない方向です。
色々考えた結果、固定利率のバランスファンドを複数組み合わせていけば、リバランスを自分でする必要もなく、 かつ非課税枠内での投資にしながらも基本放置で自動積立でいけるのではないかと考えました。
考え方としては
・30代後半のため、60まではまだそこそこの期間があり株式中心で
・ハイリスク・ハイリターンよりは、ミドルリスク・ミドルリターンくらいを狙いたい
・暴落時などのメンタルは投資歴自体は多少あり、リーマンショック時も株やFXで経験している
・積立額は基本使い道のないお金。生活費は別で貯蓄も別で行ってる
月の積立が10.3万ずつとして考えると、
・eMAXIS SLIM バランス8資産均等型(5万円)
・楽天・全世界株式インデックス・ファンド(5.3万円)
均等型に加え、 全世界の株を追加して、株中心のアセットでいけるのかなと思っています。
ただ、20年という長期期間で考えた場合、均等型にせず、 全て株式一本でいくという方がいいのかとも思っています。
とはいえ、楽天全世界も始まったばかりで これ1本に全てというのも、少し怖いかな?とも思っています。
候補2としては、妻がひふみをテレビで見て、これに投資したがってる面があり
・つみたてNISA:8資産均等型:年間40万
・つみたてNISA:楽天全世界株式:年間40万
・SBI証券のiDeco:ひふみ年金:年間27.6万
という分け方もありかなと思っています。
基本的に、私の積立NISA(年間40万) 、妻の積立NISA(年間40万) 、妻のiDeCo(年間27.6万)で非課税内で運用、かつ手間なく運用していきたいと思っていて、 どう振り分けていくのが良いのかというのもまた悩ましいなと思ってます。
ジュニアNISAは、 まだ子どもが2歳のため、今はたんたんと積み立てていこうと思ってますが、 将来的には、子どもの投資やお金の勉強用にと思い、期間も短い事もあり、 80万×5年をフルで使って、完全に別枠で考えていて、 セゾン投信を使ってやろうかと思っています。
一度、何かおすすめな方法や別の視点などでも構いませんので ご教授いただければ幸いです。
小規模法人経営者のインデックス投資戦略について
えーっと、まず大前提として私はただの勤務医で資産形成アドバイザーではありませんので、注意が必要です(笑)
堀田さんの「ノーロード投資信託徹底ガイド」内でほぼ同じ内容の質問が取り上げられていましたので、おそらく同じ方からご質問をいただいたのだと推察します。
私の言いたいことはほぼ堀田さんの意見と同じですので、詳細は上の記事を読んでいただくのがよいかと思います。
一応、私の意見を下記にお示しします。
どう見ても小規模企業共済が最優先
ご質問者様の場合、まずは小規模企業共済を7万円/月(84万円/年)の上限一杯活用すべきだと思います。
小規模企業共済等掛金控除で全額所得控除になりますから、どう見ても最優先で利用すべきです。
投資のリターンは100%約束されたものではありませんが、節税のリターンは100%約束されています。
ですから、まずは徹底的に節税対策をして、その余剰資金で投資を検討すべきです。
しかも小規模企業共済の場合は有利な条件の貸付制度までありますので、利用しない理由が見当たりませんね。
次点で利用すべきはiDeCo
小規模企業共済の次に利用すべきなのはiDeCoです。
iDeCoも掛金が全額所得控除の対象になりますから、つみたてNISAよりも優先度は高いです。
直接的な節税効果が見込める分、つみたてNISAよりも負ける確率は低いです。
このように、勝てる確率が高い制度から優先して活用することが重要です。
iDeCoの場合、原則60歳まで資金が拘束されるというリスクがありますので、毎月の経営が安定していればぜひ活用すべきだと思います。
8資産均等型のバランスファンドは私ならば使いません
購入商品に関してですが、私ならば8資産均等型のバランスファンドは資産配分が好みでないので利用しません。
8資産バランス型は
・長期投資を前提とした場合に株式の割合が少なすぎる(特に先進国株式)
・海外債券やREIT比率が高すぎる
・日本債券の割合が低いので真の意味での無リスク資産は少ない
のが問題です。
eMAXIS Slim バランス8資産均等型と楽天VTを50%ずつ買い付けた場合、日本債券の比率が6.25%しかなく、株式とREITの比率が高くなりますから、かなりボラティリティは高いと思います。
私は昔から株式100%のポートフォリオで運用し続けていて、それが当たり前になっていますが、上記のポートフォリオが「ミドルリスク・ミドルリターン」になっているかは不明です。
ひふみ投信は日本株偏重なので私は興味の対象外です
私自身はひふみ投信、ひふみプラスやひふみ年金には一切投資していません。
昨年テレビ東京のカンブリア宮殿で取り上げられて以来、かなり有名になったようで、資金がかなり集まっている様子です。
実際、ここ数年はインデックスをはるかに上回る成績を上げており、アクティブファンドとしては合格点です。
ただし、テレビを見て投資経験のない人が買い漁っている可能性もありますので、その場合は暴落時に過剰に売られる可能性も高いですね。
では、なぜ私自身がひふみを購入していないかと言うと、金融資産投資ではドル建て資産を中心に仕込むことにしているからです。
医師免許を持っている限り、今の所日本円は十分に稼げますので、これ以上円建て資産を増やす気が一切ありません。
次に、ひふみの今の運用成績が今後永久に続く保証はありません。
投資のリターンは絶対的な物ではないですが、手数料は確実にリターンに反映されることを重視し、徹底的にコストを重視する派です。
ですから、徹底的に低コストにこだわった海外ETF投資をメインに投資しています。
まとめ
小規模企業共済とiDeCoから優先的に利用されるとよいと思います。
つみたてNISAは上記を利用した次になりますね。
アセット・アロケーションには絶対的な正解はありませんので、最後は個人の好みで決めるしかないと思います。
こんな記事も書いています。
最適なアセット・アロケーションというのは、各個人の置かれた状況によって異なりますので、いろいろ勉強して最後は自分で決定するしかありません。
上記の質問の答えとしては、次の記事も参考になるかもしれません。小規模企業共済とiDeCoだけは何があっても活用する予定です。つみたてNISA以下は二の次ということになります。
個人事業主や中小企業の経営者の方であれば、節税しながら将来の退職金を用意できる小規模企業共済は絶対に活用すべきです。