おはようございます。
2月2日の米株式市場のダウ平均が666ドル安になったことをうけ、Twitter界隈で「調整」「暴落」という言葉を見かけることが多くなりました。
それだけ2017年の相場が恵まれていた裏返しとも言えるでしょう。
おそらく、投資経験の長い方であればこの程度の株価下落はなんとも思っていない可能性が高いです。
本日はこのあたりを考察してみたいと思います。
ダウ平均の一瞬の急落を受けて狼狽するのはやめよう
株価の値下がりは%で捉えよう
今はダウ平均の水準が昔とは違い、26000ドルもあります。
ダウ平均が666ドル下がったというのは、割合にしてみればたかだか2%ちょっと下がっただけです。
ダウ平均が1万ドルの時代ならば、666ドルの低下というのは6.6%ですのでインパクトが大きいです。
このペースの下落が1週間に渡り続けば本格的な調整と言えるでしょう。
人間欲張りなもので、2%株価が上がっても当然としか思わないくせに、2%下がると急に嫌な気持ちになります。
リスク無しで儲かるという都合の良い話はないわけですから、「2倍になったものは最悪1/2にもなりうる」くらいの気持ちで相場に臨んだ方がよいと思います。
それが許容できないのであれば、現金や債券比率を厚くしポートフォリオのリスクを下げることを検討した方がよいでしょう。
長期的な視点でチャートを眺める
さて、今回のダウ平均の急落ですが、確かに1週間程度の短期的な視点でチャートを見ると「急落」に見えると思います。
短期売買をメインにしている人ならともかく、老後に向けた長期投資を前提としている投資家であれば、より長期的な視点に立ちたいものです。
下はダウ平均の1年チャートです。
今回のダウ平均の急落はチャートの一番右端の部分ですね。
確かに急に下がっているように見えますが、長い目で見ればまだ2018年始の水準にも達していません。
イメージとしては、「3週間前の水準まで時計の針が戻された」状態です。
2万ドルを割る水準までこのまま一気に下がったらかなりインパクト大だと思いますが。。
株価が上がるのはゆっくりですが、下がるのは一瞬
上記のように、まだ2018年始の水準まですら下がっていない状態ですし、666ドルと言ってもたかが2.5%程度の低下ですので、現時点では慌てる必要がないと思います。
投資経験の長い人ほど、この程度では「何も動いていない」可能性が高いのではないでしょうか。
昔から投資をしている人は今の水準よりも買値がだいぶ安いので、ダウ平均が26,000ドル→25,000ドル程度に下がっても買い場とは思わないはずです。
ただし、株価は上がるのはゆっくりですが、真の暴落時に下がるのはあっという間です。
チャートの未来は誰にも読めませんから、今回の下げが一時的なものですぐに反発するかは私には分かりませんが、このまま急落し続ける可能性も念頭には置いておきたいものです。
今週の株価の推移は今まで以上に注目しておく必要があります。
あまり早く買いすぎると弾切れになります
暴落時というのは株のバーゲンセールですから、調整局面に備えてキャッシュという弾を用意しておくことが重要です。
ところが、実際にはほとんどの方が、日に日に自分の資産が溶けていくのを目にすると買い下がる勇気を失ってしまいます。
また、投資を始めたばかりの方ほど、調整局面の初期段階で少し株価が下がっただけで追加投資してしまい、真の暴落時に弾切れになることが多いです。
こういったミスを避けるためには、追加投資のルールを事前に決めておく必要があります。
・10%下がったら◯◯円
・15%下がったら◯◯円
・20%下がったら◯◯円
・25%下がったら◯◯円
・30%下がったら◯◯円
のように明確なルールを決めその通りに動けば間違いが減ります。
ウェルスナビなどのAIが評価を高めている一因としては、AIは感情を挟まずに機械的に投資を続けられるからです。
暴落時に負ける理由の大半が人間心理なわけですから、狼狽するくらいならば手数料1%を支払ってウェルスナビに丸投げするほうが負ける確率はぐっと下がりそうですね。
まとめ
ダウ平均の666ドル安のニュースを見ただけで、すぐに「暴落」「調整」と食いつかない方がよいでしょう。
真の暴落時に振るい落とされないよう、今から準備しておきたいものです。
こんな記事も書いています。
ウェルスナビなどのロボアドバイザーの手数料は1%と割高ですが、暴落時のパフォーマンスが優れていれば十分検討に値すると思います。余計な人間心理を排除できるというメリットは計り知れません。
株価が好調な時は、素直にインデックスの上昇に乗っておくだけで十分な利益が得られます。一方、真の暴落時には優良銘柄が割安に放置されることが時にあり、個別株投資の妙味が出てきます。