おはようございます。
楽天証券から、「楽天・全世界株式インデックスファンド」と「楽天・全米株式インデックスファンド」という、VTとVTIを購入するだけというシンプルな投資信託が発売されるようです。
VTやVTIを購入してみたいけど、海外ETFの買い付けは面倒という方には一定の需要があるかもしれません。
ETFの購入は面倒くさいけど、VTは買ってみたいという人には最適
私個人は海外ETFを購入するのが面倒くさいと感じませんが、海外ETFの購入歴がない方にとっては、こういった商品の発売は大きいかもしれません。
今回発売されるのは、バンガード社を代表するETFである、
1) バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT):世界全体の株式市場
2) バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI):米国全体の株式市場
を購入するだけというシンプルな商品です。
正確には、ファンド・オブ・ETFと表現すべき商品でしょうか?
ETFの経費率+信託報酬0.12%(税抜き)と手数料はまずまず
VTやVTIといった商品自体が優れていることは言うまでもありませんので、当然気になるのは手数料ということになります。
元々、バンガード社のETFは経費率が低いことで有名ですが、現状ではVTは0.11%、VTIは0.04%の経費率です。
それに、税抜0.12%(0.1296%)の信託報酬が加わることになります。これは、ETFを自分で購入しなくてすむための手間賃みたいなものです。
合計すると、手数料は
1) 楽天・全世界株式インデックスファンド:0.2396%
2) 楽天・全米株式インデックスファンド:0.1696%
になるということですね。
近年は、インデックスファンドの信託報酬も年々値下げ傾向で、先進国株式市場に連動する投資信託の信託報酬が0.2%前後ですので、手数料的にはほぼ同等かなという印象です。
楽天証券だけの取り扱い
商品名に「楽天」とついているように、今のところ楽天証券だけでの取り扱いのようです。
私自身は、以前に楽天証券で投信の毎月積立てを5年ほどやっていた時期がありますので、この点は特に問題なしです。
2008年〜2012年頃にほぼ何も考えずに積み立てていたのですが、その後の好景気で幸いなことにかなりの利益が生まれました。
これはただ参入時期が良かっただけですね。
その後は投資信託よりもETFを購入するようになったため楽天証券は利用していなかったのですが、久しぶりに楽天証券を利用してみようかな、と思える商品が登場してきました。
楽天系列を多く利用される方には、楽天スーパーポイントで買い付け可能なのも魅力ですね。
楽天スーパーポイントで無駄使いをするくらいならば、こういった投資信託を購入する方がよほど有益です。
後は、下記の「実質コスト」がどの程度になるか注目しています。
投資信託の弱点→実質コストがどの程度になるか?
投資信託の場合、信託報酬だけでなく、売買委託手数料や保管費用などの「その他の費用」が後々加わります。
つまり、
「実質コスト=信託報酬+その他の費用」
となります。
しかし、この「その他の費用」は、インデックスファンドの運用報告書が発表されるまでは計算することができません。
質の悪い投資信託の場合、信託報酬と実質コストの間にかなりの差が発生することがあるので注意が必要です。
心配な方は、初回の運用報告書が発表されるまでは現状のVTを購入して様子見でもいいかもしれません。
まとめ
楽天・全世界株式インデックスファンド、楽天・全米株式インデックスファンドはまだ発売されていないため現時点ではなんとも言えませんが・・・
・購入手数料が安く、毎月少額での積立投資が可能
・ドルでの購入が不要
という投資信託ならではのメリットはあると思います。
一方、信託報酬と実質コストにどれくらいの乖離があるのかは慎重に経過を見たほうがよいかもしれません。
元々VTやVTIが十分に優れた商品だけに、非常に面白い試みだと思いますので、今後他社も追従して0.12%の信託報酬がさらに下がっていくと商品の魅力が増しますね。
こんな記事も書いています。
以前にご紹介したステートストリートグローバルアドバイザーズから発売された全世界株式インデックスファンドに関しては、手数料の面から購入する理由が一切なくなりそうです。
当ブログでは、投資初心者の方にはまずはi-DeCo、余裕があれば海外ETF(VTなど)の購入を勧めてきましたが、楽天・全世界株式インデックスファンドや楽天・全米株式インデックスファンドがその代わりになる日がくるかもしれません。