おはようございます。
先日Twitterを眺めていたら、下記の記事が目につきました。
海舟の中で資産設計を ver2.0 待ちに待った全世界株式インデックスファンド登場!?
私自身が最近の投資信託事情について詳しくないので知らなかったのですが、日本を含む全世界株式に分散投資できる商品は今までなかったのですね。
ETFはハードルが高いという方もいらっしゃると思うので、バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)に似た投資が投資信託で可能になるという点は面白いと思います。
コンセプトは面白いけど現状ではVTの劣化版?
ステートストリートグローバルアドバイザーズから、MSCIオールカントリーワールドインデックス(日本を含む)に連動するインデックスファンドが9月8日に発売されます。
今まで、eMAXISと三井住友DCシリーズから発売されていた全世界株式クラスのインデックスファンドは日本を除く商品だけだったようです。
何はともわれ信託報酬が高すぎるのは問題です
VTと同じように、全世界の株式市場への投資がこれ一本で済むという発想は面白いと思います。
ただし、信託報酬が0.48%(税込0.5184%)と高いのはいただけません。
信託報酬0.5%前後は、すでに時代遅れの水準ですね。
昔と違い、日本株や先進国株のインデックスファンドの信託報酬は0.2%前後が標準になってきています。
VTを購入すれば信託報酬は0.11%ですから、この差は大きいです。
せめて信託報酬が0.2〜0.3%程度まで下がってくれば、購入の容易さや積み立て可能といった点を考えると面白い商品になる可能性があるかと思うのですが。。
今のところ、各クラスのインデックスファンドを自分で組み合わせた方が賢い
バカ高い信託報酬を払うくらいならば、少々手間ですが、日本株、先進国株、新興国株クラスのインデックスファンドを組み合わせた方が吉ですね。
具体的には、下記のような商品になります。
・ニッセイTOPIXインデックスファンド:信託報酬0.18%
・ニッセイ外国株式インデックスファンド:信託報酬0.20%
・eMAXIS Slim新興国株式インデックス:信託報酬0.34%
久々にインデックスファンドの信託報酬を調べましたが、ニッセイやたわら、i-Free、eMAXIS Slimシリーズから選んでおけば間違いはなさそうです。
私がインデックスファンドの積立投資をしていた時は、先進国株式クラスの信託報酬が0.5%前後と今の倍くらいあった気がしますが、年々安くなってきていますね。
これは、我々個人投資家にとっては非常にありがたいことです。
同じコンセプトの商品が増え、手数料が下がることに期待
このように、新しいコンセプトの投資信託が一社だけから出現した時は、すぐに飛びつかないほうが賢明です。
逆に、ビットコインのような商品は、いかにその将来性を早く見抜いて他者より早く購入できるかが勝負になります。皆が買い始めた時には手遅れです。
投資信託の場合、消費者からの需要が大きければ、そのうち他社も同じコンセプトの商品を打ち出してきます。
そして、競争の中で信託報酬が徐々に下がっていきます。
日本株式クラスも、先進国株式クラスも、新興国株式クラスも、何年かするうちにどんどん信託報酬が下がっていきました。
全世界株式クラスも、健全な競争によって手数料が下がることに期待しています。
どちらにせよ、VTの水準までは手数料は下がらないのではないか?
上記のように、販売会社どうしの競争によって手数料が下がっていくのは我々消費者にとってありがたいことです。
しかし、国内で発売される投資信託の手数料は下げるにも限界があると思います。
バンガード社のETFの水準には手数料は下がらないのではないでしょうか?
純資産総額もかたや数百億円規模、かたや1〜数兆円規模ですし、やはり日本人だけが購入する投資信託と、ドル立てで世界中の人が購入するバンガード社のETFでは分が悪いと思います。
個人的には、投資信託を購入する積極的な理由がないため、このままETFを購入し続けると思いますが、ETFを購入するのも難しい、買い方がよく分からないといった方には有力な商品の一つになるかもしれません。
こんな記事も書いています。
投資初心者の方は投資信託、ETF、個別株のどれを選べばいいのか?読者の方からいただいた質問に回答した記事になります。結論としては、投資信託かETFから始めるのが無難かと思います。
投資経験ゼロの人には、初めにi-DeCO、それで物足りなければVTなどバンガード社のETFを購入することをおすすめしています。