おはようございます。
弊ブログの読者から、つみたてNISAの活用法について以下のご質問をいただきました。
初めまして。
こちらから質問をお送りしてもよろしいでしょうか。
つみたてnisaのスイッチングと年齢に応じたリスク軽減に関してです。
ちゅり男さんのブログを拝見し、来月からつみたてnisaを満額で始めることにいたしました。
29歳会社員です。
恐らくつみたてnisaだけで投資をしていくことになるだろうと思います。
そこでリスクに関しても色々と調べてみましたが、スイッチングができないつみたてnisaにおいて年齢に応じたリスク軽減の手法がどのようなものか、 年代別ポートフォリオの例はあっても1個人としての変動例がなく、以下の疑問が解消できませんでした。
例えば、40歳でポートフォリオを組み替える場合
・それまで購入したリスクの高い銘柄はどう扱うか(購入を止め、リスクの低い銘柄を新規購入するのか)
・20年買い続けることがつみたてnisa(インデックス投資)のメリットとあったのに、途中で銘柄を切り替えて購入年数が短くなってしまわないか
個人的には、全米株式6割、全世界株式4割で始め、投資額を徐々に逆転させようかと考えております。
また、20年後も課税口座に持ち越し、切り崩していくことでリスクを低減させられればと思います。
突然で恐れ入りますが、他の投資のスイッチングに見合う手法などをご教示いただけましたら幸いです。
よろしくお願いいたします。
ご質問ありがとうございます。
つみたてNISAのような非課税口座内はできるだけ株式100%で運用をし、それ以外の預貯金も含めた全体のバランスをみてリスク調整をするのが適切だと思います。
つみたてNISAは株式100%で運用するのが正解です
結論としては以下の通りです。
1) つみたてNISAは株式投資信託100%で投資し、預貯金も合わせた全体のバランスでリスク調整を行うのが最適です
2) つみたてNISAの枠は一度売却すると再利用不可ですので、銘柄の切り替えは実施しません
3) 全米株式か全世界株式、どちらでいくかは好みですが、両方とも投資する意義は低いです
→どちらか一本をひたすら積み上げた方がシンプルかつ迷いが少なくなります
1つ1つ掘り下げて見ていきます。
1. つみたてNISAは株式投資信託100%が最適
NISAの最大のメリットは、売却益および配当金にかかる税金が非課税になることです。
このメリットを最大限に享受するためには、NISAの枠内では長期的に最も高いリターンが見込める株式に100%投資する必要があります。
つみたてNISAの場合は個別株には投資できず、国が指定した限られた商品のみ選択が可能です。
よって、債券やREITなど他のアセットクラスが含まれるバランスファンドなどではなく、純粋に100%株式で構成された投資信託を選ぶのが合理的です。
2. ポートフォリオはつみたてNISAの枠内だけでなく預貯金も含めて検討すべき
一般的に、株式100%は高リスクと考えられていますが、つみたてNISAの枠内だけで考えず、預貯金も含めたポートフォリオ全体で検討することが重要です。
例えば、毎年40万円ずつ10年間つみたてNISAを活用し、つみたてNISA内の資産が値上がり益も含めて500万円全て株式投資信託であったとしても、
預貯金も500万円存在するのであれば、ポートフォリオ全体に占める株式の割合は50%となります。
そして、株式部分は最悪のケースで40%程度まで一時的に減ってもかまわないと信じられる金額だけ投資するようにすればOKです。
このように、投資をこれから始める方は、シンプルに「日本円の預貯金+株式投資信託」とし、それぞれの配分割合を変更することでリスク調整をすることをおすすめします。
3. 全世界株式か全米株式はどちらか片方でよい
全世界株式型の投資信託には、当然米国株も含まれますから、両者を購入するとかなりの部分が重複します。
もちろん重複しても特に問題はないのですが、自分の信念として全世界株の上昇を信じるのか、米国株が世界平均よりも高いリターンを上げ続けると信じるのかは決めておいた方が投資方針のぶれが少なくなると思います。
ましてや、全米株式と全世界株式の投資割合を途中で変更することは無意味です。
つみたてNISAの商品ラインナップであれば、個人的なおすすめはeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)ですが、
米国株が好みであれば、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)や楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)、SBI・Vシリーズもよいでしょう。
どれも優れた商品ですので、20年やり切ればきっとプラスのリターンが出ると思います。
細かい差異を気にしすぎるとキリがありませんので、自分が決めた道をひたすらやり続けることの方が100倍重要だと考えます。
まとめ
つみたてNISAのメリットを最大限に享受するためには、株式100%で構成された投資信託を積み上げるべきです。
また、リスク管理はつみたてNISAの枠内だけでなく、預貯金も含めたポートフォリオ全体をみて検討しましょう。
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【関連記事のご紹介】
つみたてNISA内の金融商品は、お宝商品と考えてできるだけ売却せずに長く保有し続ける必要があります。
インデックス投資の王道は全世界分散投資です。eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)がよいでしょう。
VTIとVT、どちらでもよいので自分の信じた商品をひたすら積み上げれば20年後には成果が出ると思います。