神経内科医ちゅり男のブログ

「気ままに、ほどほどに」がモットーのゆるい神経内科医が日々の気づきを書いていきます。ただそれだけですが、よろしく。

不動産の2022年問題について。生産緑地指定が解除され、都心でも農地の大量宅地化が発生!?

おはようございます。

不動産の2022問題はご存知でしょうか。

1974年に公布された生産緑地法が2022年に期限を迎えるため、市街化区域内の農地課税の特例が期限切れになり、農地が一挙に宅地化します。

日本は今後超少子高齢化社会を迎えますので、ただでさえ地価は全国的に長期スパンでは下落することがほぼ確定しています。

2022年に宅地の供給が一挙に増えることで、この地価下落が加速するのではないかと懸念されています。

f:id:shinkei807:20170913052837j:plain

 

不動産の2022年問題。生産緑地法解除による農地の大量宅地化を考える

生産緑地法とは何か?

1974年に公布された生産緑地法ですが、1991年に重大な改正がされました。

その要点は、市街化区域内の農地を、農地として保全する「生産緑地」と、宅地に転用される農地に分けるというものです。

生産緑地に指定されると、固定資産税率が農地並み(宅地の200分の1)になり、相続税の納税猶予が受けられるという優遇措置が用意されました。

一方、生産緑地の所有者は、農地以外への転用・転売はできず、建物を立てることもできません。

優遇措置を受けるかわりに、純粋に農地として管理することを求められるわけです。

 

生産緑地の解除条件の一つに、「指定されて30年後」という条件がある

上記のような税制上の優遇措置があるため、生産緑地法が改正された直後の1992年に大量の農地が生産緑地に指定されました。

しかし、下記の条件を満たす場合には生産緑地の指定が解除されます。

 

1) 生産緑地の指定後30年を経過した

2) 土地所有者または主たる従事者の疾病・障害などにより、農業が継続できなくなった

3) 土地所有者が死亡し、相続をした者が農業を営まない

 

大量の農地が生産緑地に指定された1992年の30年後がちょうど2022年に該当します。

そこで、2022年に大量の生産緑地が一気に宅地化される可能性があるわけです。

 

生産緑地が解除されると何が問題になるか?

f:id:shinkei807:20170314132319j:plain

生産緑地が解除されると、今まで農地扱いであったために減額されていた固定資産税が一挙に増加します。

当然ですが、農地は宅地と比べて広大な土地であることが多く、その固定資産税の増額は狭い宅地の比ではありません。

そのため、固定資産税増に耐えきれず、土地を保有し続けられない人が溢れます。

また、猶予された相続税も支払わなければならないため、多くの農家は土地を売却せざるを得なくなります。

しかし、国や自治体側も全ての土地を購入するほどの予算はありませんので、大量の(宅地になった)農地が市場に放出される可能性があります。

 

実際、どの程度の土地が宅地として放出されるのか?

2015年3月時点で、生産緑地は全国に13,442ヘクタール、東京都に3,296ヘクタール存在します。

これら全てに土地付きの一戸建てを新築すると、なんと全国で100万戸が新築できると言われます。

 

f:id:shinkei807:20170919154725j:plain

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO77515430V20C14A9000000/ から引用

 

しかし、ご存知の通り、すでに日本全国の空き家率は13%を超え、東京都のような都心でも問題になっています。

今後も人口減が続くことが確定している日本において、さらに100万戸以上の一戸建てが建設されても、その大半が空き家とかわる可能性があります。

 

不動産投資家目線では、2022年までは様子をみたい

不動産投資家目線としては、2022年問題がどのような決着をみるか非常に興味があります。

このまま進めば、大量の農地が宅地として放出され、全国的な地価下落を加速させることは間違いありません。

また、宅地となった土地に新築戸建を乱立させれば、住宅の供給が一気に増えますので、需要供給の関係から不動産価格は間違いなく下がります。

国がこの2022年問題に新たな手を打ってくるのか、注目しています。

 

いずれにせよ、東京オリンピックが終わる2020年、生産緑地法解除による宅地急増の2022年、団塊の世代が後期高齢者になる2025年など、2020〜2025年は不動産市場には逆風になりそうです。

都心の不動産購入を考えていらっしゃる方は、それまでキャッシュを温存して待ちもありかもしれませんね。

 

 

こんな記事も書いています。

宅地に関しては、小規模宅地の特例の対象となれば、相続税は8割カットすることが可能です。相続税対策のために無理にタワマンを購入したり賃貸経営をする必要はない可能性もありますので、事前によく検討すべきです。

www.churio807.com

 

不動産の買い場到来に備えて、不動産投資の基本事項を見直した記事です。不動産に興味はあるが、投資経験はない方に読んでいただければと思います。

www.churio807.com