神経内科医ちゅり男のブログ

「気ままに、ほどほどに」がモットーのゆるい神経内科医が日々の気づきを書いていきます。ただそれだけですが、よろしく。

年金の予定受取額や遺族基礎年金について把握していますか?

おはようございます。

今週号の週刊ダイヤモンドのテーマは『定年後の歩き方 お金・仕事・人脈』でした。

その中で、公的年金の大体の受取額を知らないだけでなく、過大に見積もっているために将来のマネープランが大きく崩れる人が多いという記事がありました。

本日は、その点について考察してみます。

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年金の予定受取額を把握しなければ、将来のマネープランがたてられない 

このブログを読んでいる方で、国民年金の保険料を納めていない方はまずいないと思いますが、もしいらっしゃったら今すぐに納めましょう。

確かに、我々が高齢者になった時の年金制度がどうなっているか予測するのは困難です。

日本の人口動態や財務状況から考えると今より改悪されることはあったとしても、改善される可能性はほぼ無いといってよいと思います。

しかし、国民年金には年金としての機能以外に遺族基礎年金といって、生命保険代わりの機能も付帯されています。

国民年金を真面目に納入していないと、将来老齢基礎年金が受け取れなくなるだけでなく、この制度も同時に利用できなくなるのです。

老齢基礎年金は、18歳未満の子供がいる子育て世代にとっては大変ありがたい制度になっています。

 

遺族基礎年金制度について理解しよう

以前は母子年金といって、一家の大黒柱である父親が亡くなった時に、残された母と子の生活を支援するための制度でした。

ですから、父親が亡くなった場合に母と子には遺族基礎年金が支給されましたが、その逆パターンの母親が亡くなった場合には、残された父と子には支給されない制度でした。

昔は父親が外に出て働いて、母親は家のことや子供の面倒をみるというのが当たり前だったからです。

今は夫婦共働きが当たり前になりましたので、妻が亡くなった時に夫にも支給されるようになっています。

全体的に改悪が続く社会保障制度の中では、数少ない改良といってよいでしょう。

ただし、残された遺族の年収が850万円以上ある場合には支給されませんので、夫がDrの場合には、残された妻には支給されない可能性が高いです。

医者の共働きの場合は、遺族基礎年金は全くおりない可能性もあるということです。

ただし、日本人の平均年収が400万円ちょっとで伸び悩んでいる現状を考えると、18歳未満の子供を持つ多くの家庭では遺族基礎年金が支給されると思います。

 

遺族基礎年金はどれくらいもらえるの?

さて、遺族基礎年金の支給額ですが、子供が18歳になった年度の末日まで下記の金額が支給されます。

 

配偶者に対して:779300円/年

子供に対して:第1子、第2子はそれぞれ224300円、第3子以降は74800円

です。

 

夫婦と子供1人(18歳未満)の3人家族で夫が亡くなった場合、残された妻と子は18歳になるまで毎年約100万円が受け取れるということですね。

つまり、子育て世代が国民年金に加入していること=生命保険に同時に加入していると考えることも可能です。

この制度を考慮に入れたうえで、必要最小限の生命保険に加入するとよいでしょう。

 

公的年金の支給額を下記の簡易式で計算してみよう

次に、将来支給される年金額について、簡単な概算式をご紹介します。

 

1) 老齢基礎年金:払う予定の年数(年)x 2万円=1年間にもらえる基礎年金額

2) 老齢厚生年金:勤続予定年数(年) x 5500円 x 勤続中の平均年収(◯百万円) 

        =1年間にもらえる厚生年金額

老齢基礎年金+老齢厚生年金=1年間にもらえる年金額

 

とりあえず上記だけ覚えておきましょう。

老齢基礎年金に関しては、2017年度で満額が779,300円と決まっています。

多くの人は20〜60歳で40年間支払いますので、上記の概算式だと80万円となります。

実際にもらえる額は概算式よりも若干少ないわけですが、非常に覚えやすい式なので頭に入れておく価値はあります。

 

老齢厚生年金は大企業のエリートサラリーマンであっても200万円台くらい

老齢基礎年金に関しては、年金の財源が厳しいこと、年金支給開始年齢の引き上げ、年金支給額の見直しなど、ネガティブなニュースばかりが流れていますので、たいして期待していない人も多いかもしれません。

一方、老齢厚生年金に関しては、「俺は40年間、一つの企業で勤め上げたのだから・・・」という理由で、実際もらえる額よりも過大な期待を抱いている人が多いようです。

 

さて、上記の計算式で一例をあげてみましょう。

40年間、20歳〜60歳まで一箇所の企業で勤め上げ、勤続中の平均年収が1000万円のエリートサラリーマンの例で考えてみましょう。

40(年) x 5500 x 10(百万円)= 220万円

となります。

勤続中の平均年収が1000万円というのは日本でも相当のエリートですが、そのような方でもせいぜい年200万円ちょっとということです。

老齢基礎年金と合わせてせいぜい300万円程度ということですね。

何も考えずに老後を迎えると、相当程度に貯金を切り崩さざるをえない現実が見えてくるかと思います。

 

 

こんな記事も書いています。

介護保険制度も財源が非常に厳しく、年々改悪が続いています。神経内科をしていますと、前日まで健康であった方が突然寝たきりになることは日常茶飯事です。親が突然介護が必要な状態になった時に、どのように対処するかよく考えておきましょう。

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自分のマネーリテラシーを高める努力は重要ですが、同時に配偶者のマネーリテラシーも高める工夫が必要です。なかなか理解してもらうのが難しいのですが。。

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