神経内科医ちゅり男のブログ

「気ままに、ほどほどに」がモットーのゆるい神経内科医が日々の気づきを書いていきます。ただそれだけですが、よろしく。

ウェブ講演をリアルタイムで会場に集まって視聴するのってどうなの?

おはようございます。

時代の流れでしょうか?

最近は製薬会社さんが主催する勉強会も、会場に演者の先生を招待しての講演だけでなく、ウェブ配信で全国の会場でいっせいに視聴するスタイルの物が増えてきています。

私個人としては、「どうせ会場に集まって話を聞くのであれば、演者の先生の話を対面で生で聞きたい」派なのですが、皆さんはいかがでしょうか。

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ウェブ講演をリアルタイムで会場に集まって視聴するのはあまり好みでない

製薬会社さん側からすれば、ウェブ講演には下記のようなメリットがあると思います。

 

1) インターネットで全国の会場で同時中継されるため、一回の講演でより多くの視聴者にみてもらうことができる

2) 全国の会場の数だけ会場費はかかるものの、演者の先生に払う講演料は一回分で済むためコストカットになる

3) 講演を録画しておき、後にオンデマンド配信することで、各製薬会社の持つ医療情報サイトの貴重なコンテンツになりうる

 

一方で、上記のメリットは視聴者側(主に医者)にとってはデメリットにもなりうることに注意が必要です。

 

どうせ同じ時間を支払うならば、より質の高いものを聞きたいというのが視聴者側の心情

一週間くらい丸々暇であればどのような内容の講演を聞きに行ってもよいのですが、現代ビジネスマンの多くはそんなに暇ではありません。

必ずしも聴きに行くことが義務ではない講演を、自らの貴重な時間を支払って聴きに行く決断をしているのです。

となると、「どうせ同じ時間を支払うならば、より質の高いものを聞きたい」というのが視聴者側の当然の心理でしょう。

私はウェブ講演が悪いとは言いませんが、ウェブ講演はやはり演者と視聴者の距離が遠く、会場の一体感に欠けると思うのです。

本当に良い講演は、演者が会場の視聴者の心をつかんで会場全体が一体化したまとまり感が生まれます。

音楽のライブでも、実際に見に行くのとDVDやブルーレイで視聴するのでは全然違いますよね?

演者の先生の生の声、身振りなどが入ることで、同じ内容を話していても相手に伝わる情報量や熱意が全く違ってきます。

 

ウェブ配信のメリットは自分の好きな時間・タイミングで視聴できること

医者にとってウェブ講演の最大のメリットは、オンデマンド配信で後から自分の好きな時間・タイミングで視聴可能という点だと思います。

本当は聞きに行きたかった講演なのに、思ったより勤務が長引いてしまって行くことができなかった・・・

医者の場合はそのようなケースは多々あります。

ウェブ配信の大きなメリットは、リアルタイムで聞き逃しても後からオンデマンド配信があるため空き時間に視聴可能ということでしょう。

 

ウェブ配信では人脈を広げることができないのが致命的

どうせ会場に集まって講演を聞くならば、演者の先生と生で質疑応答をする機会がないのは致命的です。

また、生の講演会の場合は講演後に演者の先生を交えた食事会があります。

そういった場では、講演では聞けなかった点を質問する機会が得られたり、自分の名前を売りこんで人脈を広げる貴重な場となります。

講演会の目的の一つは演者の先生から有益な話を聞くことですが、もう一つの大きな目的は、普段顔を合わせることができないようなご高名な先生とお知り合いになり、人脈を広げられる点だと思うのです。

後者のメリットが得られないウェブ配信は、生の講演会と比べると魅力が一段落ちるわけです。

 

 

 

遠方からでもその先生の話ならば絶対に聴きたい!と思わせる演者を選ぶ必要性

ウェブ配信のもう一つのメリットは、遠方の地域にお住いで、自ら話を聴きに行く機会が作れない先生の話をわざわざ出かけずに聞くことができる点でしょう。

遠方からでもその先生の話ならば絶対に生中継で聴きたい!と思わせる演者を選ぶ必要があります。

 

時々、何のためにセッティングされたか分からないような質の低い講演会もまだまだ混じっているのです。

その多くは、会場のオーディエンスの客層や、ベースの知識レベルの調査不足などによって、こちらが求めているレベルと全く異なった話をされるケースです。

既知の知識ばかりが羅列された講演会、または自分の専門分野と全く関係がなく日常診療の役にたたないような講演会・・・

こういった講演会は「時間泥棒」といっても過言ではありません。

ウェブ配信をリアルタイムで視聴させるならば、「この人の話ならばリアルタイムで絶対に聴きたい!」と思わせるような魅力的な演者をセッティングする必要があるでしょう。

 

まとめ

ウェブ配信による講演会は時代の流れで今後も増えるでしょうが、視聴者側にとっても魅力的な講演会が増えていくことを希望しています。

 

 

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