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認知症専用保険。これは加入する価値の全くない商品ですね。。

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おはようございます。

最近、テレビのCMで太陽生命の「ひまわり認知症治療保険」というものを目にする機会が増えました。

日本人の保険好きは世界的に見ても特筆すべきレベルですが、とうとうこんな商品まで出てきたかという印象です。

私自身が加入することは絶対にありませんが、その理由について考えてみます。

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保険というものの役割を正確に理解しよう

保険に加入すべきかどうかを考える時には、次の一点にフォーカスしましょう。

保険とは、「起こる確率は低いが、万が一その事象が起きた時に自分の力だけでは対応できないケース」に限り使用するものです。

この保険は上記の真逆をいくものですから、加入する価値が全くないのです。

「自分が認知症になって家族に面倒をかけるのは嫌だ。せめてお金の面では家族に面倒をかけないように」という心理につけこんだ商品だと思いますが、あまりにお粗末です。

 

認知症とは保険で備えるものではない

そもそも、認知症に保険で備えてどうするのでしょうか。

認知症のような慢性疾患、しかも高齢者になってから罹患率が急激に高くなる疾患に関しては、長年の積み上げてきた預貯金や金融資産の中で対応すべきです。

もちろん、若年性認知症といって30代〜40代で認知症になるケースも稀ながらありますが、そういったレアケースまで想定していたらキリがありません。

つまり、60代以降に自分や家族が認知症にかかったとしても、十分に治療費が賄えるだけの資産形成を目指すべきです。

医療の分野で保険に入る価値があるのは、癌の先進医療・自由診療くらいではないでしょうか。

先進医療の多くは保険適応が非常に狭いため、場合によっては自由診療を選択せざるを得ず、そのためには数百万円以上の費用がかかるからです。

その他一般の病気に関しては、国の健康保険に加入していれば高額医療費制度が適応されるため、支払額はせいぜい20万円程度です。

よって、絶対に加入すべきは公的な健康保険ということになります。

 

数十年後の認知症の治療水準なども分からないのに安易に保険に入るのは馬鹿

現代医学の世界は日進月歩です。

数十年前には治療不可能と言われていた病気のいくつかが今では完治する病気になっています。

確かに、脳は人体の中で最も複雑で、まだまだ詳細が解明されていないブラックボックスと言われています。

しかし、認知症、特にその中で最も頻度が高いアルツハイマー型認知症の早期診断・治療に関しては全世界で精力的に研究が進められています。

数十年後に自分がなるかどうかも分からない疾患、もしかしたら新しい治療法が開発されるかもしれない疾患のために今から保険に入るのは馬鹿としか言いようがありません。

そのような愚かな行為は絶対に慎みましょう。

 

保険で必須なのは自動車保険と必要最小限の生命保険です

保険で必須なのは自動車保険です。

ドライバーの方で、民間の自動車保険に加入していない方がもしいらっしゃいましたら、今すぐに加入しましょう。

自動車事故のように、人の命に直結する事象は万が一の時の補償額が莫大ですので自分の力では対処しきれません。

ポイントは「対人・対物補償は無制限」で弁護士特約をつけておくことです。

車両保険はどっちでもよいです。私は自動車は単なる消費財の一つだと思っていますので、わざわざ高い保険料を払って車両保険には入りません。

あと、医師の方は医師賠償責任保険は必須です。患者さんや家族の医療知識や権利意識が高くなってきている昨今、医師賠償責任保険に入らないのは自殺行為としか言いようがありません。

補償額は最低でも1億円以上を選択しておきましょう。

 

生命保険はライフステージに合わせて掛け捨てで最小限

生命保険は、ライフステージに合わせて柔軟に変化させられるよう掛け捨てのものがベストです。

具体的には、下記のように決めます。

まず、両親が特別生活に困っていなければ独身時代に生命保険に入る価値はありません。

独身の若い子供を失って、保険金が欲しいと思う親がどれだけいるでしょうか。余計に親を悲しませるだけなのでやめましょう。

結婚後は、特に配偶者が専業主婦の場合は生命保険は必須です。

そして、子供が誕生した時点が人生において最も生命保険の役割が高い時期です。

教育費など、子供を自立するまで育て上げるには膨大なお金がかかるからです。

当然ですが、子供が独立した後の老後は生命保険は不要です。死んでも生活に困る人がいないからです。

それまでに積み上げてきた預貯金や金融資産の範囲内で生活をしましょう。

 

まとめ

加入する価値のない保険には絶対に加入しないよう気をつけましょう。

 

 

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楽に節約するためには、固定費を極限まで削減することを考える必要があります。保険は住居費や自動車費と並ぶ家計の敵ですのでうまく活用しましょう。

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