神経内科医ちゅり男のブログ

「気ままに、ほどほどに」がモットーのゆるい神経内科医が日々の気づきを書いていきます。ただそれだけですが、よろしく。

失敗した開業医の悲惨な結末。借金返済のため田舎病院の年末年始当直バイトに応募せざるを得ない現実

こんにちは。

開業は医師が手っ取り早く富裕層を目指す時の王道だと思います。

しかし、勤務医と異なり開業医は経営者という立場になりますので、開業に失敗した時のリスクはそれ相応に大きくなります。

今回は、開業に失敗して年末年始に田舎病院のバイトに行かなければ借金が返済できないドクターがいるという恐ろしい事実をご紹介します。

f:id:shinkei807:20170324160153j:plain

年末年始に田舎病院の連続当直バイトをこなして借金を返済する開業医の話

その前に、まずは開業医のメリット、デメリットを整理してみます。

開業のメリット・デメリットを整理してみる

開業医のメリット

1) 勤務医と比べて高収入を実現できる可能性がある

2) 地域の高齢者の慢性疾患を中心にみれば、継続した顧客になってもらえる可能性が高い(高齢者どうしの口コミも重要)

3) 国の社会保障制度にある程度守られているため、患者さんさえ集まれば収益が見込める

4) 子供が医者になれば、繁盛したクリニックをそのまま継承できる

 

こんな所でしょうか。

1)は当然で、これがなければわざわざリスクを背負って開業なんかしません。

2)、4)はうまく行けば子供の将来にとってこの上ない財産になります。

 

開業医のデメリット

1) 院長が病気や事故で働けなくなる=収益がほぼゼロになる

2) 医者が院長1名のクリニックの場合、自分の労働時間と診察した患者数が売上に直結する

→儲けるためには長時間労働が避けられない

3) 開業医の数が年々増えており、特に都市部では顧客の取り合いが始まっている

→昔のように、開業すれば並以下のドクターでも大金持ち、という時代は終わっている

 

要するに、健康リスクに十分注意する必要があることと、昔ほど美味しい時代は終わっているということです。

 

「北海道の辺境病院で年末年始5泊6日で100万円」という案件に開業に失敗した医師が借金返済のために応募する悲惨な現実

f:id:shinkei807:20170322201713p:plain

医者が開業する時にはクリニックの建設費、医療機器の購入などで多額の借金を背負うことになります。

開業後、順調に患者数が増えクリニックが繁盛すれば借金は順調に返済できますが、都心では開業医数の増加で開業に適した立地は見つかりにくい状態になってきており、すでに開業医が飽和しかかっています。

 

今回は、開業に失敗した医者の悲惨なエピソードの一つを小耳に挟んだので紹介します。

それは、「北海道の辺境病院で年末年始5泊6日連続日当直で100万円」という連続日当直バイトに借金の返済に迫られた開業医の応募があるそうです。

年末年始は医師の働き手も少なくなりますから、当直バイトの報酬は通常時の数割増しになる病院が多いです。

それは給料を上げないと医者が集まらないからそうしているわけですが、誰も働きたくない年末年始に、家族を地元に置いて単身で北海道の辺境にある病院の当直の応援に行かなければならないほど借金返済に追われている開業医がいるわけです。

同じ医者として、記事を書いているだけで恐ろしくなってきます。

 

開業医も出口戦略が重要

開業医も不動産と同じで出口戦略が重要です。

自分の子供が順調に医者になって継いでくれるのがベストですし、多くの医者はそれを期待して開業するのかもしれません。

集客力のあるクリニックを自分の子供に継承できれば、この上ない財産になるからです。

問題は想定通りに子供が医者にならなかった場合です。

地方郊外の不動産と同じで、数十年後には誰も引き取り手がいない負債にかわっている可能性もあります。

特に、今後は医学部新設、医学部定員増に加え、2040年以降は高齢者の絶対数すら減少していく世の中ですから、開業医の競争はより激しくなる可能性があります。

これから開業を検討している先生は、20年後を見据えてより慎重な判断が求められるでしょう。

 

ここまで来るとそもそも何のために開業したかも分からなくなってくる

「自分の生まれ故郷の人たちのために、自分が身につけてきた医療技術をお返ししたい」という純粋な気持ちで開業した先生も多いだと思います。

医師としては立派だったのかもしれませんが、開業で成功するために必要な資質(経営者としてのビジネススキル、コミュニケーションスキル)が欠如していた可能性があります。

こうした悲惨な開業医が実在することを聞くと、やはり勤務医の美味しい所取りをしつつ、不動産や金融資産投資を組み合わせて生きていくのがよさそうです。

美味しい所取りとは、副業規定に引っかからない範囲で時給単価の高いバイトや不動産投資をしながら、株式で配当収入も得ながら、という意味ですね。

全ての収入源を医療だけに集中させないことで、医者として働けなくなった時のリスクを分散させる効果も期待できますから。

 

こんな記事も書いています。

私には開業よりも給与所得+不動産投資+インデックス投資という生き方が合っているようです。

www.churio807.com

 

今のところ、子供を医者にするのは年収1000万円以上を達成する再現性の高い方法ですが、この先どうなるかは不透明です。

www.churio807.com