神経内科医ちゅり男のブログ

「気ままに、ほどほどに」がモットーのゆるい神経内科医が日々の気づきを書いていきます。ただそれだけですが、よろしく。

チャールズ・エリスの『敗者のゲーム』。株式投資家なら全員必読の投資本でしょう。

こんにちは。

本日はおすすめの投資本レビューです。

今回ご紹介するのはチャールズ・エリス著『敗者のゲーム』です。

インデックス投資家でこの本を知らなかったらもぐり、というレベルで有名な本ですから、多くの方はすでにご存知かもしれません。

初版は1985年で、30年以上に渡って読み続けられているという事実自体がこの本の価値を証明していると思います。

f:id:shinkei807:20170407210235j:plain

 投資において重要なのは致命的なミスをしないこと、という重要な格言

長いこと株式投資の世界に身をおいていれば、どんなに優秀な投資家でも必ず損失を出す局面は訪れます。

「損をしたことがない投資かは存在しない」といってもよいでしょう。

ただし、優秀な投資家は損失を出しても最小限のダメージで食い止め、致命的なミスを侵さないのです。

投資初心者にありがちなミスは、リスク評価を十分に行わず、よく分からないままボラティリティの高い投資手法に手を出してしまい、初めのうちはしばらくは儲かって気をよくしたものの、その後大きな損失を出して株式市場から退場してしまうパターンです。

株式投資において大きく勝つ必要はなく、負けを最小限に防ぐことが優先されるというのは非常に重要な格言だと思います。

 

世界経済が成長を続ける限り、インデックスファンドが優位であるという主張

アクティブファンドの約8割はインデックスファンドに負けているという重要な事実があります。

インデックスファンドとは、ある国や地域、または世界中の株式をそのまま買い付ける方法を指します。

つまり、好景気不景気の波は今後も訪れるものの、世界経済は数十年単位ではこのまま力強く発展し続ける、資本主義社会の拡張はこのまま続くと信じられるのであれば、インデックスファンドに投資をすることは理にかなっています。

そして、実際、過去数十年以上に渡って世界経済は力強く成長してきており、仮に数十年前からインデックス投資を継続してきたと仮定するならば、現在ではとてつもなく莫大な利益を生んでいることになります。

 

あくまで米国人が米国での投資を前提に書いた書籍ということをお忘れなく

『敗者のゲーム』は全ての投資家にとって必読の書であり、書かれている内容は現在でも十分に通用します・・・が、

一点だけ注意しておく必要があります。

それは、本書はあくまで米国人が米国での投資を前提に書いた書籍だということです。

つまり、日本と米国の投資を巡る環境の違いを検討する必要があります。

インデックス投資が優位性を保てるのは、今後も数十年に渡って経済成長を続けると期待ができる国や地域に限られます。

今後経済成長が望めない国や地域にインデックス投資をしても、良いリターンを得ることはできません。

 

各国の人口動態予測は、先進国において将来の経済成長の予測の判断材料になりうる

生産年齢人口の総人口に占める割合が低下すれば、それは経済の伸びに大きく影響を及ぼします。

忘れてはならないのは、日本は今後ますます超少子高齢化社会を迎え、生産年齢人口は平成4年からすでに減少し続けているという事実です。

f:id:shinkei807:20170407205626j:plain

つまり、日本においては高度経済成長期のように毎年経済成長を続けるボーナス期間はすでに終わっているのです。

ヨーロッパ諸国でも生産年齢人口は横ばい〜減少に転じています。そのスピードは日本ほどではありませんが。

f:id:shinkei807:20170407205748j:plain

 

一方で、先進国の中で米国は世界の株式シェアの約4割という圧倒的な地位を占めるだけでなく、移民の受け入れに積極的であることもあり、今後も生産年齢人口は増加傾向です。

f:id:shinkei807:20170407205803j:plain

これは先進国の中で米国が持つ大きな強みの一つです。

実際、日本の株価指標である日経平均はバブル崩壊前のレベルに戻っていませんが、米国の主要な株価指標の一つであるS&P 500は右肩上がりに成長を続けています。

 

このように人口動態は各国の将来の経済を予測する判断材料の一つになりえます。

人口動態だけで言えば、当然新興国の方がより伸び率は高いのですが、新興国の場合は通貨リスクや政治的なリスクなどその他の要因が絡んできますので、先進国ほど将来の予測は単純ではありません。

 

まとめ

今でこそインデックス投資家は巷に無数に存在し、インデックス投資ブログを開設している個人投資家は日本でも当たり前になりましたが、昔はインデックス投資は不人気でした。

当時は株式投資といえば個別株投資やアクティブファンドを指すものであって、インデックス投資やETFなどが一般の方にも広く知られるようになり、自由に売買できるようになったのは最近のことです。

その点、1985年からインデックス投資の優位性を見抜いていたチャールズ・エリスの先見の明には驚かされます。

 

 

他にもおすすめの投資本をご紹介しています。

ジェレミー・シーゲル著『株式投資の未来』は、今後国際分散投資を始めようと考えている人であれば、全員が必ず読んでおかなければならない名著です。

shinkei807.hatenablog.com

 

株式投資の前段階として、勤倹貯蓄の癖を日頃からつけることが欠かせません。それには、『私の財産告白』を読むのが一番手っ取り早いでしょう。

shinkei807.hatenablog.com